研究テーマ:シーソー型送液システムを用いた血管新生評価デバイスの開発
癌の増悪は、血管を引き込み血管から栄養を得ることが契機となる。そこで、がんの治療薬として、このような血管の誘導を阻害する血管新生阻害剤が主流となりつつある。しかしながら、in vitroで細胞の微小環境を再現できないために、in vitro試験とin vivo試験に大きな隔たりがあり、臨床試験を通過できる薬は10%にも満たないのが現状である。そこで、生体を模倣した環境下で、がんの血管新生阻害剤を網羅的に解析・同定するためのin vitro評価ツールの開発が望まれる。本研究では、血管形成に重要な要素であるせん断応力に着目し、従来の二次元の細胞アッセイシステムではなく、三次元かつせん断応力負荷条件下で網羅的に血管新生阻害剤をスクリーニングできるデバイスの開発に取り組んだ。従来は、評価デバイス一つ一つにシリンジポンプを接続し送液する必要があり、一度に多くの条件を検討することが困難であった。この課題を解決するために、シーソー型バイオリアクターを作製し、細胞培養デバイスを装置に載せるだけで、一度に様々な薬剤候補を簡便に検討できるハイスループットなシステムを開発した。 |