テーマ:マイクロゲルカプセルを用いた骨組織の構築
現在、修復できない骨欠損に対する治療法としては、自家骨移植が最も有効とされている。しかし自家骨移植は、侵襲性が高く、感染症など二次障害のリスクがあるといった大きな欠点を抱えている。本研究では、微小なコラーゲンゲルカプセル内で間葉系幹細胞を包埋培養し、さらにその後血管構造を付与することで、生体骨に不可欠な「細胞・コラーゲン・カルシウム・血管」の4要素を含んだ新たな人工骨組織を作製した。この組織体をヌードマウスに移植すると、既存の人工骨(リン酸カルシウム)移植より高い再生効率を示した。 |