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● Tissue engineering |
Surface research
スフェロイドアレイチップを用いた肝細胞スフェロイドの一括回収技術 |
研究目的 |
肝臓は薬物の代謝など非常に多くの代謝機能を有しており、人体の中でも極めて重要な臓器です。肝細胞は薬物・毒物試験やバイオ人工肝臓に利用されています。しかし、生体外に取り出した肝細胞は、すぐにその機能を消失してしまいます。そのため、より生体内に近い培養形態であるスフェロイド(球状組織体)を形成させる培養法が注目されています。本研究では、微細加工技術と表面修飾技術を用いて、チップ上で粒径の均一な肝細胞スフェロイドを自発的に大量に形成させ、さらに電気化学的手法によってこれを回収する技術を確立しました。
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研究内容 |
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フォトリソグラフィを用いて、ガラスチップ上に直径300μm程度の微小なウェルをある間隔で規則的に作製します。次に、その表面に金薄膜を形成し、マイクロコンタクトプリンティング(mCP)と呼ばれる技術を用いて、このすべてのウェル底面中央にアルカンチオール分子の自己組織化単分子膜(SAM)を一度に形成します。そして、細胞接着性RGDペプチドをそのSAM片末端に化学修飾し細胞付着面とします。一方、これ以外のウェル底面は細胞非付着性ポリマーであるポリエチレングリコール(PEG)を修飾します(図1)。このチップ上に肝細胞を播種すると、各ウェルに均一に細胞が入り、培養2日目までにそれぞれのウェル中央にスフェロイドが自発的に形成されます(図2)。さらに、この状態で金表面に負電位を印加すると、SAMの還元脱離に伴い数百〜千個のスフェロイドを10分以内に一度に回収することが可能です。
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[参考資料] |
稲葉 里奈、高橋 晋太郎、鈴木 博章、福田 淳二、電気化学的還元脱離反応を利用した細胞組織の一括回収技術、化学工学会第39回秋季大会
Junji Fukuda, Yusuke Sakai and Kohji Nakazawa “Novel hepatocyte culture
system developed using microfabrication and collagen/polyethylene glycol
microcontact printing”, Biomaterials 27:1061-1070, 2006
R. Inaba, A. Khademhosseini, H. Suzuki, J. Fukuda*, Electrochemical desorption
of self-assembled monolayers for engineering cellular tissues, Biomaterials
(IF=7.88), 30(21), pp.3573-9 (2009)
[特許] 特願: 2007-145786、名称:培養方法及び培養装置、発明者:福田淳二、鈴木博章、稲葉里奈、岡村健太郎 |
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● Vascular |
● Liver |
● Hair |
● Pacnreas |
● Bone |
● Lab Chip/ MEMS |
● Surface modification |
● Microbe |
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Fukuda Lab, Faculty of Engineering, Yokohama National University |
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